バーニーズマウンテンドッグのお風呂は、正直言ってなかなかの大仕事です。ベルが成犬になってからの体重は約45kg。浴槽に入れるのも、全身を濡らすのも、乾かすのも、全部が一大イベントです。最初はシャワーを怖がって浴室に入りたがらず、引きずり込もうとして腰を痛めかけました。
試行錯誤の末、今では「お風呂=いいことがある時間」として認識させることに成功しました。この記事ではバーニーズのシャンプー・お風呂の正しい方法とコツを、失敗談も含めて解説します。
バーニーズのシャンプー頻度の目安
バーニーズの被毛は長く密なダブルコートのため、皮脂・汚れがたまりやすいですが、洗いすぎると皮膚の保護膜まで落としてしまいます。目安は月1〜2回です。運動量が多い・ドッグランによく行くなら月2回、室内中心なら月1回で十分です。
| 状況 | シャンプー頻度 |
|---|---|
| 室内飼い・運動量少なめ | 月1回 |
| 週3〜4回散歩・ドッグラン利用 | 月1〜2回 |
| 泥遊び・海・川のあと | その都度(ボディシャンプー可) |
| 皮膚疾患あり | 獣医師の指示に従う |
シャンプーの手順
① ブラッシングを先に行う
シャンプー前のブラッシングは必須です。絡まったまま濡らすと毛玉が固まって取れなくなります。特にわきの下・耳の後ろ・太ももの内側は絡まりやすいので念入りに。アンダーコートブラシとスリッカーブラシを使い分けると効率的です。
② ぬるま湯(36〜38℃)でよく濡らす
バーニーズの被毛は密度が高く、表面だけ濡れていても内側は乾いていることがよくあります。シャンプーを付ける前に3〜5分かけて全身をしっかり濡らすのが大切。お湯が熱すぎると皮膚に負担なので、ぬるめのシャワーで時間をかけて。
③ 犬用シャンプーで洗う
人間用シャンプーは皮膚のpHが違うため使用不可です。犬用のシャンプーを選びましょう。バーニーズはアレルギー性皮膚炎を起こしやすいので低刺激・無添加タイプがおすすめ。泡立てて5〜10分ほど置くと汚れが落ちやすくなります。
④ すすぎは「完璧すぎるほど」行う
シャンプーの残りは皮膚炎の原因になります。「もう十分かな」と思ってからさらに2〜3分すすぐ意識が大切。特に腹部・股間・わきの下は泡が残りやすいので念入りに。ベルは以前すすぎが不十分でお腹に発疹が出たことがありました。
⑤ 乾燥が最重要——生乾きは厳禁
バーニーズの最大の難関は乾かすことです。ダブルコートで下毛が密なため、完全に乾かすのに1〜2時間かかることも普通。生乾きのまま放置すると皮膚炎(いわゆる「蒸れ」)の原因になります。
まず大判タオルで水分を押さえ取り(こすると毛が絡まるので押さえる)、その後ドライヤーで根元から乾かします。ペット用の大風量ドライヤーを使うと時間が大幅に短縮できます。
お風呂を嫌がる子への対策
「浴室に入りたがらない」「シャワーを怖がる」というのはバーニーズでよく聞く悩みです。無理やり入れても恐怖が強化されるだけなので、段階的に慣れさせることが大切です。
- 浴室の床に大好きなおやつを置いて自分から入れるようにする(まず浴室への慣れ)
- シャワーを出さずに足だけ濡らすところから始める
- シャンプー中も少量ずつおやつを与えながら進める
- 終わったら大げさに褒めてご褒美を与える
コンディショナー・リンスの活用法
シャンプーと同じくらい大切なのがコンディショナー(リンス)です。バーニーズの長くて密なダブルコートは、シャンプーだけでは毛が絡まりやすく静電気も起きやすい状態になります。コンディショナーを使うことで被毛に水分と油分が補われ、ブラッシングがしやすくなり、毛玉もできにくくなります。
使い方はシャンプーをしっかりすすいだあと、犬用コンディショナーを全体に馴染ませて2〜3分置いてからすすぎます。すすぎが甘いと皮膚炎の原因になるので、シャンプーと同じくらい丁寧にすすぎましょう。コンディショナー選びはシャンプーと同じく「無添加・低刺激タイプ」が安心です。特に乾燥しやすい冬場や、換毛期の前後は必ず使うようにしています。
プロのトリミングサロンとの上手な組み合わせ
自宅シャンプーと並行して、3〜4ヶ月に1回はプロのトリマーに依頼することをおすすめします。サロンでは業務用の大風量ドライヤーによる完全乾燥、肛門周り・足裏・耳まわりのカット、全身のコンディションチェックまで行ってもらえます。料金の目安は大型犬で1回8,000〜15,000円程度です。
サロンを選ぶ際は「バーニーズ対応」「大型犬対応」「ダブルコート対応」を明示しているかを確認しましょう。また初回は「シャンプーとブロー仕上げのみ」など、できることから始めて犬をサロンに慣れさせるとスムーズです。自宅ケアとプロのケアを上手に組み合わせることで、被毛を最良のコンディションに保てます。
シャンプー中の犬の体チェックポイント
シャンプーはケアだけでなく、犬の体を隅々まで触れる絶好の機会です。以下のポイントを意識しながら洗うと、早期に異変を発見できます。
- 皮膚の状態:赤み・湿疹・フケが増えていないか
- しこり・腫れ:特に脇の下・股間・首まわりを丁寧に触る
- 爪の長さ:床に触れる音がする場合は要カット
- 耳の匂い:悪臭がある場合は外耳炎の可能性あり
- 肛門まわり:汚れや腫れがないかを確認
バーニーズは被毛が長く体表が見えにくいため、シャンプー時の触診が唯一のチャンスになることもあります。月1〜2回のシャンプーを健康チェックの機会として積極的に活用しましょう。
失敗しないシャンプー剤の選び方
バーニーズはアレルギー性皮膚炎を起こしやすい犬種です。シャンプー選びは成分表示をしっかり確認することが大切です。避けたい成分としては、硫酸系界面活性剤(ラウリル硫酸Na)、人工香料・着色料、パラベンなどの防腐剤があります。
おすすめの成分としては、アミノ酸系界面活性剤(低刺激で泡立ちも良い)、アロエベラ・カモミールなどの植物由来成分、オメガ3・6脂肪酸配合(被毛・皮膚の保湿)などが挙げられます。初めて使うシャンプーは少量で試し、数日後に皮膚の反応を確認してから継続しましょう。
Q. 犬用コンディショナーは毎回使うべきですか?
長毛種のバーニーズには毎回使うことをおすすめします。コンディショナーなしだと毛が絡まりやすくなり、ブラッシング時に犬に余計な負担がかかります。ただし皮膚トラブルのある場合は獣医師に相談してから使用するようにしてください。
Q. お風呂後にブルブルと震えています。大丈夫ですか?
体温低下や緊張による震えは珍しくありません。素早くタオルで拭いてドライヤーで温めながら乾かせば収まることがほとんどです。しかし震えが長時間続く・元気がない・体が冷たいなどの場合は、体温が下がっている可能性があります。温かい室内に移しても改善しない場合は動物病院へ。
Q. 子犬のシャンプーはいつから始められますか?
ワクチン接種が完了した生後3〜4ヶ月以降が目安です。それ以前は免疫が未熟なため感染リスクがあります。最初は足だけ洗うなど部分洗いから始め、シャンプー全体に慣れさせていきましょう。最初の体験をポジティブにすることが、生涯のケアのしやすさに直結します。
定期的なシャンプーと被毛ケアはバーニーズの皮膚の健康を守る重要な習慣です。子犬のうちからケアに慣れさせ、一生涯を通じて清潔な状態を保ちましょう。
▶ 関連記事:換毛期・抜け毛対策ガイド|目・耳のケアガイド|肛門腺絞りガイド
まとめ
📌 この記事のまとめ
- シャンプー前のブラッシングで毛玉をほぐしてから濡らす
- 低刺激・無添加シャンプーを使い、すすぎを徹底する
- 乾かしが最難関——大風量ドライヤーで根元まで完全乾燥
- 嫌がる子は段階的に慣れさせる、おやつで「お風呂=良いこと」に変える
プロが実践するシャンプーテクニック
プロのトリマーが特に重視するのは「根元まで泡を届けること」です。バーニーズの表面の毛は水を弾きやすいため、シャンプーを直接毛の上に乗せるのではなく、お湯で薄めた状態で頭から流し入れ、指の腹で根元まで揉み込むようにします。この方法で皮脂汚れがしっかり落ちます。
また洗う順番にもコツがあります。背中・胴体から始めて、頭・耳まわり・顔は最後に洗います。頭から先に洗うと犬が嫌がりやすく、またシャンプーが目に入るリスクも高まります。最後に洗うことで、顔は短時間の接触で済みます。すすぎも同じ順番(体→頭)で行うとスムーズです。
Q. 子犬のうちからシャンプーに慣れさせるポイントは?
最初の体験が一生のケアへの印象を決めます。子犬期は洗い時間を2〜3分に短縮し、ドライヤーも短時間で終わらせて「すぐ終わるもの」と覚えさせましょう。毎回終わったらおやつと大げさな褒めを欠かさず。3〜5回繰り返すと多くの子はシャンプーを受け入れるようになります。
よくある質問
Q. バーニーズのシャンプーを自宅でやるのは難しいですか?
大型犬なので手間はかかりますが、慣れれば1〜1.5時間でできます。特に乾かす時間が長いのがネックなので、ペット用ドライヤーへの投資はかなり効果的です。自宅でできない場合はトリマーへの定期的な依頼も有効です。
Q. 人間用コンディショナーを使ってもいいですか?
使用不可です。人間と犬では皮膚のpH(酸性度)が異なり、人間用は刺激が強すぎます。必ず犬用コンディショナーを選んでください。
バーニーズのケア全般についてはバーニーズの健康管理まとめもあわせてご覧ください。


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